世界5位のラファエル・ナダル（35＝スペイン）が、4大大会男子シングルス単独最多21度目の優勝の快挙を達成した決勝の第2セットに、コートに観客が乱入する騒動があった。

第2セットのナダル5－3リードの第9ゲーム途中に、観客席から黒いノースリーブのシャツを着て、黒の野球帽をかぶった男がコートに飛び降りた。警備員に取り押さえられた男の手には、「難民収容を廃止せよ」と書かれた横断幕が握られていた。

大会前に、新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、入国拒否に遭い、ビザを抹消された世界王者のジョコビッチ（セルビア）が収容されたのが、難民や亡命者を収容する悪名高きホテルだった。ジョコビッチは結局、国外退去となったが、この問題にからむそうだったと思われる。

ナダルとメドベージェフの周りを、すぐに警備員が数人、取り囲み、大事には至らなかった。試合は、数分中断しただけで再開された。

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