日本を代表する女子カーリングチームは、ロコ・ソラーレだけじゃない。

カーリングで女子の世界選手権が19日(日本時間20日)、カナダ・プリンスジョージで開幕し、日本代表として中部電力が出場。大舞台に臨む選手たちについて、本人のコメントや、チームの横山彰監督の評価を交えながら紹介する。

 ◇  ◇

ロコ・ソラーレ同様に中部電力も、「セカンド鈴木」がチームに勝利をもたらす。昨年12月に行われた代表選考会からセカンドで起用されるのが、それまでリザーブに回ることが多かった2年目の鈴木みのり(20)だ。

高校時代には日本ジュニア選手権を連覇し、世界ジュニア選手権で4位となった経験を持つ若手のホープ。社会人として臨む世界大会を前に「初の舞台で緊張してしまうかもしれないけれど、思い切って悔いの残らないようにプレーしたい」。初々しく誓った。

横山監督が「すごい努力家」と感嘆するほど練習熱心。昨年2月の日本選手権敗退後、チームの活動は6月末までオフ期間となっていたが、大会翌週にはランニングやフィジカルトレーニングを自主的に開始した。驚く横山監督に対して、「自分の実力はまだまだ足りない。先輩たちに早く追い付くために頑張らないと」と話し、ひた向きに汗を流し続けた。

「趣味はランニング」と口にするほど走り込み、下半身とスタミナを徹底強化。伸び盛りの20歳が、世界の大舞台でさらなる成長を遂げる。【奥岡幹浩】

◆中部電力カーリング部 09年創部で、2年目の11年に初制覇するなど日本選手権を6度優勝。世界選手権には2度出場し、19年には4位と奮闘した。国内女子では北京オリンピック(五輪)銀メダルのロコ・ソラーレや、フォルティウス、富士急とともに「4強」の一角を担う。かつては、現ロコ・ソラーレの藤沢五月や、日刊スポーツの評論やテレビ解説でおなじみ市川美余さんも所属した。チームのモットーは「良きカーラーであると同時に良き社会人であること」。