4大大会4度の優勝を誇る世界38位の大坂なおみ(24=フリー)が21日、約1時間、みっちりと練習した。7日に閉幕したマドリードオープンで左アキレス腱(けん)を痛め、今大会への準備が不安視された。前日の会見では「痛み止めを飲んでいる」と明かしていた。

しかし、フィセッテ・コーチが球を出し、フットワークを確かめながら、バックを何度も打つ練習も行った。基本を反復するドリル練習は以前、大会前の練習では見かけなかった光景だ。細かく足を動かしてアキレス腱の不安は見られない中、苦手な赤土で、しっかりストロークを作り上げることに集中していた。

大坂は、23日以降に予定されている1回戦で、同28位で第27シードのアマンダ・アニシモバ(米国)と対戦する。1月の全豪3回戦で初めて対戦。第1セットを奪ったが、続く2セットを奪われ逆転負け。2連覇3度目の優勝を逃した。

しかし、大坂は「1回戦でシードを相手に対戦した方がいい。気が楽」と、全豪よりは楽観的だ。また、アニシモバは、19年の全仏で4強入りしているが、「赤土で対戦した方がやりやすいかも」と、相手の独特な無回転に近い球が、赤土のバウンドの遅さで殺されると感じている。【吉松忠弘】

◆全仏オープンテニスは、5月22日から6月5日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドとテニスワールドでライブ配信される。