ハッピーバースデーさっちゃん! カーリングの全農日本選手権第3日は24日、北海道北見市で男女1次リーグが行われ、北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレは第1試合で札幌協会に8-6で勝った。続いて、富士急も下し開幕4連勝。唯一の無敗をキープした。スキップの藤沢五月は31歳の誕生日に2勝を挙げ、記念日を自ら祝った。前年優勝メンバーがそろうフォルティウスは“古巣”の北海道銀行を8-6で下した。

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例年以上にたくさん受ける祝福のメッセージを力に変えて、ロコ・ソラーレの藤沢がバースデー勝利をつかんだ。

午前9時開始の札幌協会戦。5-2と優位に運んでいた第7エンド(E)。自身が投じたラストショットはガードストーンに当たってしまい、まさかの3点スチールを許して同点に。その後も最後まで競り合う展開が続いたが、落ち着いて接戦をものにした。

この試合後はいつものように明るい笑みを浮かべつつ、「反省点は多いけれど、でも今日は誕生日。自分のことは責めずに『こんな日もある』と。勝てたことを前向きにとらえて次の試合に臨みたい」。夜の富士急戦にもしっかり勝った。

例年ならすでにシーズンが終了しているが、五輪後の今季は変則日程。日本選手権の大会中に誕生日を迎えるのは初めてだといい、「誕生日に試合をするのは新鮮な気持ち」。

会場は無観客とはいえ、選手や関係者たちから多くの祝福の言葉を受けた。31歳の1年を「新しいことにチャレンジしていきたいし、年下の選手からも学ぶことがある。学ぶ精神はこの1年も忘れずに持ちたい」。地元北見の地で、さらなる成長を誓った。【奥岡幹浩】

〇…“後輩”たちと初めて対戦したフォルティウスは、同点の第7エンドに一挙3点を挙げて流れを引き寄せた。昨年の大会では「北海道銀行フォルティウス」として優勝したが、昨年11月にスポンサー契約が終了。「フォルティウス」として再出発。「北海道銀行」との対戦を終えたスキップ吉村は「すごく楽しみにしていたし、彼女たちもいいショットをつなげていた。またプレーオフでいい試合ができれば」とうなずいた。