ノルディックスキー・ジャンプの雪印メグミルクが20日、札幌・宮の森ジャンプ競技場で練習を公開した。14年ソチ五輪団体銅メダルで昨季限りで現役を引退した伊東大貴氏(36)がコーチに就任した。「でも今までとは違う立場、目線で選手たちを見られるので新鮮。100%選手のためにこうしたらいい、ああしたらいいということを考えている」と、指導者としての新たな人生をスタートさせている。

再び飛びたくなる衝動は「今のところない」ときっぱり。「人生で太ったことがないので、ぽっちゃりになりたいという願望でトレーニングを何もしていない」と増量を期待したが、現役時から変化はなく、スリムなまま。心理学の本を読むなど、指導者としてあらゆる知識を蓄え中だ。

昨季まで現役として世界で戦った経験をチームに還元している。海外の強豪国のトレーニングを参考に、メニューを提案した。よりジャンプに近い動作を意識して取り入れている。伊東コーチが務めていた主将を今季から引き継いだ栃本翔平(32)は「一番今の選手の感覚に近い。ずっと僕らのそばで見ていた。コーチになっても違和感はない」と歓迎していた。