東京オリンピック(五輪)バドミントン混合ダブルスで銅メダルを獲得し、8月28日のの世界選手権では2大会連続銀メダルとなった東野有紗(26=BIPROGY)が8日、母校の岩見沢美園小学校を訪問した。児童と「きつねダンス」を踊るなど交流し、コート上では見せないリラックスした表情を見せていた。

交流会でのフリートークでは児童から次々と質問が飛んだ。オリンピックの感想を聞かれた東野は「試合会場は無観客でしーんとした中で苦しい状況だったけど、メダルを取れてうれしい」と語った。「なぜバドミントンを始めたのか」との質問には「母に無理やりやらされました」と答え、会場からは笑いと拍手が湧き起こった。

この日は同校初となる「名誉児童」の表彰も受けた。同校PTAの金原一哲会長(45)から表彰状とキツネの耳が付いたカチューシャが渡されると、ファイターズガールのダンスが流行中の「きつねダンス」の音楽が流れ、1年生児童が踊り始めた。踊る児童を笑顔で眺めていた東野だったが「東野選手も踊ってください」と司会に促されると、困惑しながらも見よう見まねで踊り始めた。踊るうちにコツをつかんだのか、時折キツネのハンドサインを見せるなど会場を盛り上げていた。

東野は同校の卒業アルバムに「五輪でメダルを取る」としたためていた。「みなさんの応援が力になり、当時の夢をかなえることができた。次のパリオリンピックでは金メダルを取って持ち帰りたい」と後輩たちに誓った。【石井翔太】

◆東野はこの日、岩見沢市役所も訪れ、松野哲市長に東京五輪でのメダル獲得を報告した。

同市長からは「東野選手のファンとして精いっぱい応援させてもらった。世界トップクラスの相手と戦う姿はとてもすてきでした」とたたえられた。市内のホテルで開かれた記者会見では「混合ダブルスは一番弱い種目と言われていたけど、メダルを取って強いことを知ってもらえたし、面白さを伝えることができた。今後も他種目を追い越せるように頑張っていきたい」と語った。