レバンガ北海道が88-85で富山グラウジーズを振り切り、今季初の2連勝を飾った。

チーム最長身208センチの新外国人PFブロック・モータム(32)が、いずれもチーム最多の25得点7リバウンドと活躍。自身の誕生日に花を添え、開幕4連敗からの反転攻勢への足掛かりを作った。

この日朝、「起きるとすぐ息子(マーベリック君)がバースデイソングを歌ってくれた」という幸せいっぱいのお父さんが、勝利の立役者となった。スピードを生かしてゴール下に入ったかと思えば、3点シュートも5本中3本沈めた。「今日はカムバックして(追いついて)勝つことができた、良い1勝。また1つ年を取ってしまったけどね。家族のためにも頑張ったよ」とモータム。記者会見でも2歳のマーベリック君を左手に抱え、最高の笑顔を見せた。

第1クオーター(Q)を終わって10点のビハインド。前日23点差で下した相手に大きくリードされる展開を接戦に引き戻したのは、172センチと、チームで1番小柄なPG寺園脩斗(28)だった。スピードを生かして大男の間を突破。第2Q開始10秒で正面からのミドルシュートを決めて流れを作ると、逆転した直後の第2Q4分32秒と5分13秒に立て続けにシュートを決め、富山を突き放した。日本人選手では最多の14点を挙げてチームを救った。

「4連敗中は無難なプレーを選択することが多かった。(橋本)竜馬さんや、桜井(良太)さんに、もっと思い切りよくシュートを打つことを言われ、ふっきれて試合に臨んだ結果、自分の良さを出すことができました」と寺園。佐古賢一監督(52)は「今日は(スタメンを外れて)後ろから出ていった選手が良いディフェンスをして、ゲームを(接戦に)戻すことができた」と、寺園ら控え組のプレーを絶賛した。

次節は西地区の強豪・名古屋ダイヤモンドドルフィンズとアウェーで対戦。その後も十勝遠征を挟むロードが続くため、札幌に戻るのは11月30日となる。「昨日と今日は全く内容の違うゲームになったが、今日も(勝ち星を)取れたことが非常に大きい」と指揮官。第3節でようやくつかんだ流れを本物の力に変え、1カ月半後、見違えた姿で戻ってくる。【中島洋尚】