ラグビー「リーグワン」1部の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)が、ユニークな独自ルールを設けた少年少女の大会「ルーパスカップ」を開催する。

19日、東京・府中市で記者会見を開催。日本代表最多キャップを誇るアンバサダーの大野均氏(44)らが出席し、概要を説明した。

対象は都内のラグビースクールに通う小中学生。キャッチフレーズは「紳士・淑女の種を育てる大会」とした。ルールはラグビーの5大憲章を念頭に、6つ定めた。

〈1〉作戦はコーチではなく子どもたちで決める(=結束)

〈2〉コーチ、親は子どものプレーを怒らず褒める(=尊重)

〈3〉親は子どもの良いプレーをその場で書き留める(=情熱)

〈4〉毎試合後に対戦相手と5分間の感想戦を行う(=品位)

〈5〉対戦した相手とチームを組み、ミックス戦を行う(=結束)

〈6〉最後に参加者全員で「あいさつとルーパス締め」を行う(=規律)

ルールの対象は参加する子どもたちだけでなく、コーチや保護者も含まれる。採用やアカデミーを担当する望月雄太氏(41)は〈3〉を例に挙げ「我々のチームのメモ帳があります。それを保護者の方に配る。『ボールを持って走った』とか『止めた』とか、1ページに1つずつ大きく書いてもらう。それを増やしていって、子どもたちと帰り道に振り返りをしてもらう」。〈4〉については「作戦を相手に公開する。『大きな選手がいるから2人で止めにいきました』などと聞くことで『こんなことを考えていたんだ』となる」と狙いを口にした。

大会は東芝府中グラウンドで行われる日野レッドドルフィンズとのプレシーズンマッチ(11月12日)前を皮切りに、3日間に分けて開催。感想戦やミックス戦に加わる予定の大野氏も「この大会を通して、子どもたちには(張り替えによって)新しい天然芝と、ブレイブルーパスの選手が日々練習している人工芝で大いに躍動してもらいたい。コーチの方には成長を促すサポート、保護者の皆さまには子どもたちの活躍を、しっかりと記録してもらいたいと思っています」と当日を待ちわびた。【松本航】