グランプリ(GP)シリーズ第3戦フランス杯3位で、ショートプログラム(SP)4位の友野一希(24=上野芝スケートクラブ)が、フリー165・41点をマークした。合計250・84点とし、初の3位表彰台入りを果たした。

友野の名がコールされると、会場からは待ちわびたかのような拍手が起こった。笑顔でリンクインし、冒頭からエンジン全開で飛ばした。

1本目の4回転-3回転の連続トーループを着氷。4回転トーループが1回転となり、4回転サルコーの着氷も乱れたが、演技終盤には曲にあわせて愉快なステップを刻んだ。観客の手拍子が響く中、指揮者を演じ切った。

飾り気のない、実直な人柄がにじむ笑顔が、リンクに映えた。

友野はこれまで、補欠から代表への繰り上げ経験が5度あり、「代打の神様」と呼ばれたが、今季は「脱・代打の神様」を掲げてきた。得点を待つキスアンドクライのボードにも、ひときわ太い字で「脱! 代打!」と書き込んでいる。

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