ノーシードの強豪・石見智翠館(島根)が初出場の立命館慶祥を破り、2回戦に進んだ。前半4分、ロック滝田雅公(3年)の先制を皮切りに6トライ。高校日本代表候補は2年生FB加島優陽だけだが、突破力のあるロックのホルス陸人(3年)1年生NO8祝原久温らFW陣とBK陣一体のアタックで着実にチャンスをものにした。

安藤哲治監督(49)は「今年のチームは花園経験のない選手がほとんどで…。今日はうまくいった部分と、修正しなきゃいけない部分の両方がありました」という。

今季は選抜で今大会Bシード天理に10-10、ワールドユースで同Aシード東福岡に7-22、同Bシード京都成章に10-25など、全国上位校に勝ちきれないゲームが続いた。ただ1人の花園経験者ホルスは「ゲームプランには忠実でも、個々の判断の部分がもうひとつだった」と説明。菅平などの夏合宿で自分たち本来の持ち味を再確認した。

フランカー大沢櫂主将(3年)は「チーム全体でよりクレイジーに、激しくを意識した」と言い、接点、ブレークダウンへの入りをこだわってきた。

奈良市にある宿舎では、なんと選抜で“抽選負け”した天理と同宿に。元日の3回戦で対戦する可能性がある。「みんな大笑いしたけど、次は絶対に勝ったると思ってます」とホルス。95年度大会で最高成績ベスト4を記録したが、直近5大会連続で3回戦負け。殻を破り、歴史を塗り替える戦いが始まった。

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