バレーボールVリーグ女子のヴィクトリーナ姫路が10日、姫路市内で、アビタル・セリンジャー監督(64)の就任会見を開いた。

セリンジャー監督は、これまでヨーロッパのクラブチームで監督を歴任し、昨年はオランダ女子代表を指揮。過去には、久光製薬スプリングス(現・久光スプリングス)やダイエーオレンジアタッカーズなど、日本のチームに携わった経験も持つ。

「20年前に日本で監督をしていたので、本当に光栄。まさかもう1度日本で監督をできるとは夢にも思っていなかった。私の夢がかなったという思い」と喜んだ。

チームは、2023-24年シーズンからVリーグ2部(V2)に降格。新体制下でV1復帰を目指していく。

V2からのスタートとなるが、セリンジャー監督はその現実を暗くとらえているわけではない。

「負けることもスポーツの一部。負けたことは過去のことなので、未来に向かって挑戦していきたい」と前向き。「選手ひとりひとりが、毎日100%を積み上げていくことが大切。大きなチャレンジにはなるけど、私はチャレンジが大好きなので」と話した。

オリンピック(五輪)でアメリカ女子、オランダ男子を率いてそれぞれ銀メダル獲得に導いた名将・アリー氏(86)を父に持つ新指揮官。

「父もとても喜んでくれた」とにっこり。自身もダイエーオレンジアタッカーズを率いていたが、助言はなく「やるべきことは分かってるよね?」と背中をたたかれたことを明かした。

今後は一度オランダに戻ってオンラインで指導し、8月に再来日する予定。

理想のバレーは「リズミカルで美しいバレー」。Vリーガーの技術の高さを評価した上で「まずは筋力アップ、体力アップから強化していきたい」と話していた。