【北京=藤塚大輔】18歳の吉田陽菜(はな、木下アカデミー)が初のファイナルに心躍らせた。

シニア1年目ながら、第1戦スケートアメリカで4位と健闘すると、第4戦中国杯で優勝。「たまたまかもしれないですけど」と謙遜しつつ「しっかり自分の力を出せたから優勝につながった」と自信を深めた。

今大会に向けてGP2試合で課題を感じたスピード感や表現面を強化。この日はフリーの曲かけ練習に臨み、冒頭のダブルアクセル(2回転半)や3回転サルコー-2回転半-2回転トーループの3連続ジャンプに加え、振り付けの確認などにも時間を割いた。「自分が足りないのはジャンプよりもスケーティング。シニアのトップ選手の方々と滑るのでそこを重点的に練習してきました」と技術を高めてきた。

昨年のGPファイナルはジュニアで出場するも、最下位の6位。今季はカテゴリーをシニアに移し、わずか1年で再び決戦の舞台へ戻ってきた。「シニア1年目でここに来られると思っていなかった」と喜びつつ「順位は気にせずに自分が今できることをしっかり出して、全日本や今後につながる試合にしたい」と思い描く。

重慶で行われた中国杯に続き、この1カ月で2度目の中国となる。

「北京タッグとかしか知らなかったんですけど、実際に来てみて結構ワクワクしています」

女子SPは8日午後8時55分(日本時間)開始予定。高揚感を漂わせ、伸び伸びとした滑りを披露してみせる。