【上海(中国)31日=竹本穂乃加】フィギュアスケート4大陸選手権が今日1日、開幕する。日本代表メンバーは会場のメインリンクで調整。

過去最多に並ぶ3度目の優勝がかかる三原舞依(24=シスメックス)は、昨季のショートプログラム(SP)曲「戦場のメリークリスマス」に乗って最終確認した。日本勢3組が出場するアイスダンスは、最上位に入ったカップルが、現在保留となっている3月開幕の世界選手権(モントリオール)代表に決まる。

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昨季グランプリ(GP)ファイナルや世界選手権で舞った「戦場のメリークリスマス」を、再演する。三原が今シーズン3戦目のSP曲をセリーヌ・ディオン「To Love You More」から変更した。自分の人生が込められた坂本龍一の名曲で臨むことに決め「4大陸に向けて本当にいろんな思いがあった。その思いが『戦メリ』を作っていただいたときの感情に重なっている」と明かした。

今季は右足首のケガに悩まされ、シーズンインは昨年11月まで遅れた。現在は練習を「ガンガンできる」までに復活したが、5位となった同12月の全日本選手権以降は「一瞬つらくなった時期があった」という。

過去4度出場している4大陸選手権。初出場した17年は、15年に診断を受けた「若年性特発性関節炎」を乗り越えて優勝した。22年は北京五輪の代表入りを逃した直後で頂点に立った。

さまざまな感情を抱えて臨んできた思い入れの強い大会。出場前に気持ちが沈む時もあったが「やっぱり私はスケートが好き」と再確認し、プログラム変更を決意した。振付師のデービッド・ウィルソン氏から「舞依の人生を込めてほしい」と渡されたこのプログラムに、今の思いを乗せる。

 

○…男子で初出場の山本は、SP「カメレオン」を確認した。4回転サルコーや4回転-3回転の連続トーループなどを着氷。本番に向けては「自然体で、練習通りの力が発揮できれば」と話しており、「だんだん良くなってきている」と充実した表情をみせていた。