柔道のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会第2日は30日、トルコのアンタルヤで男女計4階級が行われ、パリ五輪代表内定選手が出場した日本勢は、男子81キロ級の永瀬貴規(30=旭化成)が1回戦から6試合を勝ち抜いて優勝した。金メダルを獲得した東京五輪以来の国際大会制覇となった。

苦しみながらようやく頂点に立った。「パリ五輪に向けて優勝が1大会欲しい。どんな形でもいいから勝ち切りたい」。貪欲に勝利を求め、しぶとく闘った。

2回戦では格下のモンゴル選手に先に技ありを許す劣勢だったが、技ありを奪い返して追いついた。最後は鮮やかに投げて一本。準々決勝は難敵のアルバイラク(トルコ)に鋭い内股を放って優勢勝ちし、準決勝と決勝は延長の末に指導3の反則勝ちで制した。

今月2日にはGSタシケント大会に出場して3位。「普段の稽古だけでは得られない収穫、課題が見えてくる。試合を通して成長できる部分もある」と話す。短い試合間隔で復調を図ると同時に、五輪シード権確保のために狙った世界ランキングポイントも十分に獲得。五輪へ光明を見いだした。

○…女子63キロ級の高市未来(コマツ)は3位となった。初戦の2回戦から3試合連続の一本勝ちで進んだ準決勝で、韓国代表で在日選手の金知秀に一本負け。3位決定戦は勝利した。高市を破った金知秀が頂点に立った。