柔道のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会第2日は30日、トルコのアンタルヤで男女計4階級が行われ、パリ五輪代表内定選手が出場した日本勢は、男子81キロ級の永瀬貴規(30=旭化成)が優勝した。1回戦から6試合を勝ち抜き、決勝はカナダ選手に指導3の反則勝ち。金メダルに輝いた東京五輪以来の国際大会制覇に、「最後まで勝ち切れたことは自分でも評価していい。どんな勝ち方でもいいから優勝しようと、しぶとく闘い抜いた結果。パリ五輪で勝つために、また進んでいきたい」と手応えを得た。

女子63キロ級の高市未来(29=コマツ)は初戦の2回戦から3試合連続の一本勝ちで準決勝に進んだが、韓国代表で在日選手の金知秀に一本負け。3位決定戦を制した。「いい流れで五輪につなげたかった。準決勝で負けて悔しい気持ちもあるが、五輪前に(組み手などの)課題が明確になった。何をすべきか発見できたのは大きな収穫」と前を向いた。優勝は金知秀。男子73キロ級と女子70キロ級に日本勢は出場していない。

▽鈴木桂治・男子日本代表監督(永瀬の優勝に)「永瀬は優勝をきっかけに自分の形をつくり直せる。本人もまだ満足することはないと思うが、本当に苦しい闘いで勝ち切ったことは大きなプラス」