Bリーガーとして日本のバスケ熱をさらに高める－。昨夏のバスケットボール男子W杯日本代表の渡辺雄太（29＝グリズリーズ）が21日、都内で会見を開き「今度は日本でバスケを盛り上げたい」と意気込んだ。

6年間にわたるNBAでの日々に区切りをつけ、来季からBリーグでプレーする意向を前日に表明した。争奪戦必至とみられるなか、新たな所属先を決めるうえで重視する1つが熱意だ。「NBAでは欲してもらえる立場ではなかった。いまの僕を、本気で欲しいと思ってくれる熱量のあるチームで全力を注ぎたい」と力を込めた。

強豪クラブか否かはこだわらない。「米国ではいろいろなチームを転々としてきた。次に契約するチームでは長くプレーしたい。そのチームで引退するぐらいの気持ち」。新たな所属先で骨をうずめる覚悟を口にした。

欧州リーグでプレーする選択肢もあったはずだが、迷うことなくBリーグを選んだという。これまで帰国時には、何度もBリーグ会場で観戦。「毎年、確実にレベルが上がっている」。人気も実力も伸び盛りの母国リーグで、自身もさらに進化していく。

18歳で米国に渡り、誰も歩んだことのない道を切り開いてきた。国内復帰を「新しいチャレンジ」と表現する。「何年後かに引退を決めたとき、楽しいバスケ人生だったと思えるキャリアを築きたい」。Bリーグで新たな足跡を刻む。【奥岡幹浩】