部員に大麻物質の所持、使用疑惑が浮上した関西学院大アメリカンフットボール部ファイターズが30日、大阪市内で会見した。日本協会から、U20(20歳以下)日本代表の部員1人が大麻物質の所持・使用による無期限活動停止、他4人の規律違反が発表されたことについて「大麻所持・使用の事実認定によるものではありません」と否定した。チームの活動も継続し、今秋の公式戦にも出場するという。
部としても、当該選手に対しては「無期限活動停止」の処分を行ったが「理由は前日本協会の毛髪検査を受けなかったため」と主張した。尿検査を陰性で「使用の事実を認定するに足る有力な証拠を把握しておりません。この点は、現時点において日本協会の発表内容とは見解の相違があります」としている。
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関学大による<日本協会の発表を受けての各選手への対応>
部は、日本協会から処分の概要は伝えられたが、処分理由の詳細については正式な説明を受けていないという。今後、文書等で説明がある状況。それを前提として、現時点で以下の対応を取っている。
・日本協会より日本代表資格無期限停止の処分、無期限活動停止の勧告を受けた選手Aに対しては、毛髪検査を受検しておらず、部として既に出している「無期限活動停止」の処分を今後も継続する。
・日本協会より厳重注意、日本代表資格停止2年間の処分、試合出場停止6カ月間の勧告を受けた選手Bに対しては、日本協会から処分理由の根拠を含めた資料を受けてから、部としての対応を改めて検討する。対応を決めるまで選手Bの活動停止を継続する。
・日本協会より厳重注意、日本代表資格停止1年間の処分を受けたC、D、Eの3選手に対しては、日本協会から処分理由の根拠を含めた資料を受けてから改めて検討する。対応決定まで3人の活動を一時的に停止する。
<大麻等違法薬物に関する部内調査および尿検査の実施>
部は、これまでも部員に対して違法薬物について講習会等で危険性を説明してきたという。これを機に、改めて部内に大麻等の所持・使用が起きていないかの確認を実施。
8月14日、合宿参加部員を対象に、大麻等の所持・使用について伝聞を含めて情報提供を募る(記名式、内容閲覧は部長、ディレクター、アシスタントディレクター、弁護士の4人に限定)。情報提供に基づいて2人に対面調査を行ったが、ともにU20代表選手の件に関する伝聞情報で新たな調査の必要性はないと判断した。
また、合宿参加の部員168人のうち、体調不良の女子部員2人を除く166人に同意を得て尿検査を実施した。不正防止の観点からチームドクターが採取に立ち合った(男子のみ)。検査結果は監督、コーチ、アシスタントディレクター、本人で確認し、マネジャーが写真・動画を撮影、保存した。結果は受検者166人全員が陰性(部員総数は185人。院内高校・中学等のコーチ、負傷等による合宿不参加者、疑いのあった5人、女性部員2人など未受検者は順次実施)。
※2024年に入ってから、定例の安全対策講習会(3月)外部コンサルタントによるコンプライアンス講習会(4月)米国遠征(南オレゴン大戦)の事前説明(4月)で違法薬物に関して説明
<違法薬物への啓発活動の強化>
今回の件を踏まえ、部として、指導者・部員とも違法薬物への認識をいっそう深める機会を設け、継続的に実施していく。実際に所持・使用をしないことは当然として、疑義が生じることで、アメリカンフットボールという競技の社会的な評価を下げ、スポーツの持つ多様な価値を毀損(きそん)することや、本人の人生や、部の活動に非常に大きな影響が出ることをよく理解し、疑いをかけられるような紛らわしい行為・言動自体も避けるように強く警鐘を鳴らしたいと考えている。
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関学大に浮上した大麻問題を巡っては、日本アメリカンフットボール協会がこの日正午、U20(20歳以下)日本代表で関学大に所属する5選手に重大な規律違反があったとして、協会の倫理懲罰規程に照らした処分をこの日付で当該選手に科したと発表していた。
<選手に対する処分の内容と対象人数>
▼日本代表に選抜される資格の停止 無期限1人、2年間1人、1年間3人
▼当該選手の日本協会管轄下(※)における活動の停止(無期限)を所属大学に勧告 1人
▼当該選手の対外試合出場停止(6カ月)を所属大学に勧告 1人
▼厳重注意 4人
※日本協会傘下の団体、またその団体に加盟するチームを指す


