スピードスケート女子で、夏冬通じて日本女子最多の五輪10メダルを獲得した高木美帆(31=TOKIOインカラミ)が4日、現役引退の意向を表明した。

自身のインスタグラムで、世界選手権(5~8日、オランダ)をもってスケート人生を一区切りとすると明かした。2月のミラノ・コルティナ五輪では3個の銅メダルを獲得し、大台の10個に到達。日本勢最多のW杯通算38勝など数々の金字塔を打ち立てたスケーターが最後の舞台に挑む。

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誰よりも、勝つために貪欲だった。22年北京までに五輪で7メダルを獲得した。しかし、満足はなかった。ミラノへの4年間では初めて「1500メートルでの金メダル」と明確に宣言した。

そこからは「金」への思いを隠さなかった。23年から結成した新チームは「teamGOLD(チームゴールド)」。最も輝くメダルの色を名前に込めた。当初は「直接的すぎる」と思いとどまったが「輝き続ける」などの意味もあると知り翻意した。頂点への決意を固めて、6人の仲間とともにスタートを切った。

ゴールドを身にまとった。自らデザインしたレーシングスーツには、金色の雪の結晶をあしらった。レース中に着用するインナーやタイツも自作。昨季までは緑だったステッチを今季から金色に変更した。金への思いを常に持ち続けた。

五輪での結果は金2、銀4、銅4。最後は目指した色のメダルに届かなかったが、五輪10メダルという偉業を打ち立てた。日本のエースが「金メダル」を目指すチャンスは、あと1回残されている。【飯岡大暉】