<センバツ高校野球:花咲徳栄4-0嘉手納>◇21日◇1回戦

 花咲徳栄(埼玉)の五明(ごみょう)大輔投手(3年)が、2安打7奪三振で大会初完封を飾った。最速は130キロ台中盤ながら、スライダー、ツーシーム、フォークを低めに集めた。九州王者の嘉手納(沖縄)を破り「振ってくる相手だったので、打たせて取ろうと思った」と喜んだ。あこがれのソフトバンク杉内のように、球の出どころが見えにくいフォーム。ヤクルト小田スカウトは「腕の振りが早くて抜くボールもある。高校生ではなかなか打てない」と評した。

 オフは約3カ月、地下足袋を履いて投球練習を行い、地面をつかむ感覚をつかんだ。7キロのダンベルを、投球で使う3本の指でつかむトレーニングで握力を上げた。「100点に近い」と成長を実感した。

 東海大相模・一二三のような珍名「五明」。父通さん(51)は「市内では親せき4軒だけ」と言う。ドラフト1位候補右腕に負けじと、珍名左腕が存在感を示した。