仙台6大学リーグ東北福祉大野球部の新監督に、元西武のOB大塚光二氏(47)が就任することが決まった。同大が27日、発表した。前監督の山路哲生氏(49)は総監督に就任する。この日、同大グラウンドで監督として初めて選手を指導した大塚氏は「責任を感じている。やるからには腰を据えてやりたい」と、チーム再建への意気込みを語った。

 東北福祉大は全日本大学選手権2度優勝、神宮大会5度の準優勝を誇り、楽天斎藤隆ら多くのプロ野球選手を輩出してきた名門。だがここ2年連続で仙台大に春の優勝をさらわれ、4季連続全国出場を逃すなど結果を出せないでいた。大塚氏が、この春から非常勤講師として母校に戻ってきたのも「少しでも助けられるものがあれば」という思いからという。大学時代は、同期の佐々木主浩氏らとともに大学選手権2度の準優勝に貢献。プロ12年間の経験も選手に注入していく。

 秋のリーグ戦まで約1カ月。ライバル仙台大は今秋ドラフト上位候補の熊原健人(4年=柴田)、東北学院大も本田圭佑(4年=東北学院)と好投手を擁しており、厳しい戦いが予想される。大塚氏は「仙台大も学院大も強い。僕らの時代のようにがっぷり四つで相手が崩れる時代じゃない。泥臭くてもいいから勝つ、という気持ちを出さないと勝てない」。必死で2季ぶりの頂点を狙う。【高場泉穂】

 ◆大塚光二(おおつか・こうじ)1967年(昭42)8月26日、神戸市生まれ。兵庫・育英高から86年に東北福祉大に進学。外野手として大学選手権2度準優勝、4年時は主将も務めた。89年ドラフト3位で西武入団。98年日本シリーズでは当時シリーズ新の6打席連続安打。01年現役引退。プロ通算466試合747打数193安打、打率2割5分8厘。日本ハムコーチを経て、今年1月に学生野球資格を取得。同4月から東北福祉大非常勤講師。