巨人が29日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を行い、ドラフト指名候補を67選手に絞った。

 1位指名候補として、世代、ポジション別に10選手を挙げた。従来の候補に加え、夏の甲子園で活躍したオコエ瑠偉外野手(3年=関東第一)と平沢大河内野手(3年=仙台育英)を、新たに最上位の評価に加えた。

 高校球界を代表する左右の強打者が、巨人のドラ1候補に浮上した。山下スカウト部長は2選手について「甲子園ですごく評価を上げた。必ずレギュラーになれる」と話した。確かに、将来をしょって立つ強打の野手は、現在のチーム状況に照らせば重要な補強ポイントとなる。一方で山下部長は「即戦力のピッチャーでいくのか。それとも即戦力の野手か。まだ決まっていない。例年通り、当日まで」と話した。他球団の動向を含めて精査を続ける。

 以前からの1位候補として、高校生投手では東海大相模・小笠原慎之介と県岐阜商・高橋純平を挙げた。大学生投手では仙台大・熊原健人、駒大・今永昇太、明大・上原健太、大商大・岡田明丈を挙げた。大学生野手では明大・高山俊と青学大・吉田正尚の両外野手を挙げた。本格派の即戦力投手として、熊原の評価は一貫して高い。

 また山下部長は、指名全体の方針として「昨年より多いのは間違いない」と話し、育成選手としての指名候補としても10選手をリストアップしたと説明した。生え抜きの選手を多く指名し、チーム全体の世代交代を進めていく。