ついに失点した。今秋ドラフトの目玉、創価大の田中正義投手(3年=創価)が13日、白鴎大との練習試合に先発した。5回4安打2失点。最速150キロを記録した速球も、白鴎大打線に食らいつかれ、空振りが奪えない。「今日はあまり良くなかった」。昨年秋のリーグ戦で46イニング無失点だった男にとっては、まさかの結果になった。

 この春は実戦登板2試合目。前回は3回無失点だった。この日も調整段階の登板。とはいえ、満足できる内容ではなかった。「次は死ぬ気で抑えないといけない。公式戦のつもりで、いけるところまで投げたい」。闘志に火が付いた。

 もっとも、マイナスばかりではない。岸雅司監督は言う。「うちのチームにとっては良かった。正義は失点しないという先入観を拭えた」。チームに動揺が走ることはなく、この日の試合を勝ちきった。メジャーを含む9球団15人のスカウトが集結。その高い評価も変わることはなかった。