マシソンも沢村も引っ張り出した。土俵際まで押し返したが、わずか1点届かなかった。日本ハムは、ブランドン・レアード内野手(28)の18号3ランなどで、5点を追う7、8回に4点を返し、9回も2死満塁まで攻めたが、接戦に敗れた。栗山英樹監督(55)は「打てる手は打ったけど、結果がすべてだから。もうひとつ何か足りないということ」。今季まだ未到の貯金5の壁にはね返され、首位ソフトバンクとのゲーム差は再び最大の8・5に広がった。

 あと1メートル飛んでいれば…。9回2死満塁。谷口の打球は左翼後方を襲った。必死に背走する俊足大田のグラブが、ギリギリ届いた。抜ければ逆転。ベンチに引き上げる谷口の瞳は潤んだ。「悔しいです。でもしっかり振れていた。次こそはなんとか結果を出せるようにしたいです」。グッと、唇をかんだ。

 敗戦の色は濃かった。巨人菅野に苦しみ、6回まで5点のビハインド。だが終盤3イニングは、形勢が逆転していた。7回を3者凡退に抑えて流れを変えた斎藤、捕手として1軍初出場&複数安打の大嶋、プロ初盗塁の大累ら、収穫も多い一戦になった。

 指揮を執る栗山監督は、「最後まで見ている野球ファンの方はドキドキした試合になったと思う。だけど、追い詰めたんだから、何とかしないといけない」と、好ゲームに決して満足はしない。しかし、選手達の胸に宿った悔しさは、必ず残りシーズンの活力になる。【本間翼】