日本ハムが後ろ髪を引かれる、今季3度目のサヨナラ負けだ。延長11回、6番手の鍵谷が崩れた。4時間21分の激闘を終えた栗山監督の視線は、宙をさまよっていた。劇的勝利に沸く敵地のファンの声援も一段落付いた頃、サバサバと切り出した。「だんだん時期的に1つ勝つのが難しくなっている。こっちが我慢しきらないといけない」。攻守にミスも出た。痛恨の幕切れに、歯切れは悪かった。

 攻めきれなかった。1点を追う6回は無死満塁から市川の犠飛で1点のみ。中島のセーフティースクイズ失敗もあり、たたみかけられなかった。同点の8回1死二、三塁の場面もレアード、代打近藤が凡退。9、11回は2死二塁で大谷に打席が回った。ともに1死一塁から杉谷が犠打。指揮官は「あそこは、とにかく送ってと思った」と勝負をかけたが、ともに空振り三振。大谷は「打てれば良かったです」と、短い言葉に悔しさを込めた。打線全体で、あと1本が遠かった。

 これで5カード連続で初戦を落とした。現在、6週連続6連戦の3週目後半。栗山監督も選手の疲労度は感じ取っているが、あえて「(疲れは)関係ない」と言い切る。首位の背中は見えている。ソフトバンクは、この日も負けた。3ゲーム差が変わらなかったのが唯一の救い。残り39試合。終わったことを嘆いていてる時間はない。「1つ勝つために必死にやるしかないんだ」。大逆転Vへ、前だけを向いて突っ走るしかない。【木下大輔】