巨人坂本勇人内野手(27)が、2位確定とミスター超えをダブルで決める。2位の巨人は26日、今日27日の中日戦(東京ドーム)に備えて川崎市のジャイアンツ球場で全体練習を実施した。残り5試合で3勝すれば、1・5ゲーム差に迫る3位DeNAの結果に関係なくCS第1ステージの本拠地開催権を得る2位が決まる。坂本は「1試合でも早く決める方がいい。そのためにできることをしっかりやる」と決意を示した。

 打率3割4分7厘でリーグトップを走る。初の首位打者だけでなく、10年にロッテ西岡が記録した遊撃手最高打率記録(3割4分6厘)の更新も射程圏内だ。それでも順位が確定していないだけに「(心境は)今まで通りで変わらない」とタイトルへの意識は封印する。「出塁したりランナーをかえせばチームの勝ちにつながる」と2位死守のための安打量産を自らに厳命した。

 全試合でマルチ安打を決められれば、2位決定が近づくだけでなく、長嶋終身名誉監督が61年に記録した2リーグ制後の球団右打者最高打率(3割5分2厘6毛)超えも視野に入る。1試合4打数と仮定して、5試合で計20打数10安打を決めれば3割5分3厘4毛となる。今季は47試合でマルチ安打を達成しており、決して不可能な数字ではない。だが坂本は「すごい数字ですし、そこまで(打率が)いければいいですが、まずはチームが勝つことが大事」と引き締めた。2位の座をつかんだ先に新記録が見えてくる。【浜本卓也】