出てこい、ポスト細川! ソフトバンクの清水バッテリーコーチが26日、若手捕手らに地獄の秋季キャンプを予言した。球団は今オフ、36歳ベテラン細川に戦力外を通告。来年36歳を迎える高谷、鶴岡に続く捕手が育っておらず、次世代を担う正捕手育成は急務で、まずは秋の宮崎で若手を鍛え、レベルアップを図る。

 「全員が同じスタートライン。強化するのは頭も体も全部。まずはこの秋にいじめ抜く。本塁打対策もしないといけないし、時間が足りないくらいだよ」

 今季は23歳の斐紹が開幕マスクを被り、序盤こそベテラン和田、摂津とバッテリーを組んだが、出場は13試合どまり。同じ23歳の拓也も13試合の出場で、存在をアピールするまでには至らなかった。それだけに、今季途中に育成から支配下登録された26歳張本や、高卒2年目で打撃が評価されている栗原にとっては大きなアピールチャンス。1年目の谷川原や育成の堀内、樋越にもチャンスはある。

 ソフトバンクは日本ハムと優勝を争っていた終盤、故障明けの高谷、細川を見切り発車で1軍に昇格させ、先発で起用。清水コーチは「終盤に頼れる若手がいなかった」と打ち明け「ロッテの田村だって22歳なんだし、レギュラーをつかみたいという強い気持ちがある選手が出てきてほしい」と、若手の台頭を願う。

 清水コーチも中日時代にしごかれた経験がその後につながったといい「厳しい練習を積めば自信になる」と語る。工藤監督からも「若い捕手を1人でも多く育てないといけない。球団としても一番必要なこと」と、育成を命じられており、宮崎で徹底的に若手捕手をいじめ抜く。【福岡吉央】

 ◆栗原陵矢(くりはら・りょうや)1996年(平8)7月4日、福井市生まれ。小1で野球を始める。森田ファイターズ、福井ボーイズを経て、春江工では1年春から正捕手。2年春に甲子園出場。3年時には高校日本代表で主将を務めた。14年ドラフト2位。背番号31。178センチ、74キロ。右投げ左打ち。

 ◆張本優大(はりもと・まさひろ)1990年(平2)10月13日、大阪府生まれ。豊中リトルシニア、菊華、佛教大を経て、13年育成ドラフト4位で入団。大学3年時には大学日本代表候補に選出された。今年7月31日に支配下に登録。背番号77。182センチ、85キロ。右投げ右打ち。