巨人村田修一内野手(35)が、プチ断酒で大型補強を乗り越える。9日、「神奈川県立こども医療センター」を訪問した。子供たちの前で笑顔だった村田も、大型補強に話が及ぶと表情を引き締めた。同じ三塁手の元楽天ケーシー・マギー内野手(34=タイガース)をはじめ、陽岱鋼も加入が確実と野手の層が厚くなっている。村田は「負けるわけにはいかないでしょ。レギュラーを守る。100打点、打ちたい」と、言葉に力を込めた。

 横浜(現DeNA)時代の08年以来となる3ケタ打点のため節制している。会食の飲酒はOKだが、自宅での晩酌は一切しないという。例年なら3ケタにも届く体重は、シーズン中の96キロをキープしている。「何で太るのかなって考えたらお酒かなと。会食以外は控えてます。飲むのは水ですよ、水」。今は疲労回復のため、散歩とキャッチボールしかしていない。だが、Tシャツ姿の体は引き締まっていた。

 同センターとの縁は、06年に超低出生体重児で誕生した長男閏哉君(10)が治療を受けたことから始まり、1安打につき1万円の「ささえるん打基金」を実施してきた。9回目の今年はシーズンの160安打とCSの5安打を合わせ165万円を寄付した。「去年は(79万円で)反省だった。しっかりした形で訪問できて良かった」。訪問するたびに村田も力をもらっている。この日も新生児病棟で「頑張って」と声をかけられた。「ここに来るとお子さんから元気をもらっている。また頑張ろうって」。来年はもっと打ち、ここに戻ってくる。村田は決意を新たにしていた。【浜本卓也】