昨季はチーム最多の62戦に登板。防御率2・68の安定感でクライマックスシリーズ進出に貢献したが「2年、3年と連続して結果を残さなければ、本当の力とは言えない。今年が大事なんです」。25年間チームを支えた先輩の鍛錬の場。同レーンでの投げ込みは、自身で課した「キャンプの決めごと」だった。

 投球にも決めごとがある。投げる前は、常にへその下の丹田に神経を集中する。「骨盤に無駄な動きが出るとリリースポイントが安定しなくなる。マウンドに上がると、まず息を細く長く吐いて丹田を意識する。自分の確認ポイントです」。昨年の5月ごろから取り組み始め、疲労がたまっても崩れにくい、安定したフォームにつながった。

 ケージ裏から投球を見守った三浦氏は「風が強い中でも、ベース上で球がたれている感じはなかった。シーズン通して頑張ってもらわないと」とエールを送った。結果が求められる30歳右腕。「今目指すのは開幕1軍。近いところに目標を置いて、1つ1つクリアしていきたい」。“番長レーン”で努力を重ね、須田がブルペンの柱へ成り上がる。【佐竹実】