今季も広島が交流戦の主役じゃ! 広島菊池涼介内野手(27)が好守と試合を決定づける一打でチームに勝利をもたらした。1回の先頭からの2死を、ポジショニングとグラブさばきで二ゴロとし、先発薮田を援護。打っては8回に1番田中が敬遠された直後の2死一、二塁から追加点を奪う右前適時打。チームを6連勝に導き、貯金も最多の11だ。神る必要はない!

 菊池は見ていた。西武秋山のヒットコースを消していた。「指示がないときは任せてもらっている。感覚です」。1回の先頭秋山の打球は、投手薮田が伸ばしたグラブの先を抜けた。完全な中前打コース。しかし、あらかじめ二遊間を締めていた二塁手菊池が数歩走って、現れた。確実にさばき、二ゴロを完成させた。

 菊池の守備ショーは続く。2番源田の打球は一、二塁間へ。すると今度は定位置よりやや右よりから、膨らみながら走路をとった。鋭く地をはうようなボールに、最後は左腕をいっぱいに伸ばした。ワンハンドで捕り、体勢を整えて送球。今季初先発の薮田に2死をプレゼントした。「守備はいつも出来ることをやろうと思っている。特に(感情は)ないです」と冷静だ。