<ヤクルト4-1阪神>◇19日◇神宮

 寂しいスコアボードを見上げながら、岡田監督はつぶやいた。「あかんわあ」。悲壮感はない。ただ、連勝ストップの夜に物足りなさが残った。安打は今季最小の3本。そしてこの日も、外野フェンスを超える当たりは出なかった。5日東京ドームで金本がグライシンガーから3号2ランを放ったのを最後にこれで10試合。のべ375打席、本塁打から遠ざかっている。

 岡田監督

 村中が何かつかみきれなかったというかな。新井も金本も初回からタイミングが合わないような感じだった。チャンスで1本出てれば違ったかも知れないけどな。

 チーム本塁打が、両リーグワーストの7本。中日、巨人の1/3しかない。それでもつなぎの攻めで白星を積み重ねてきたのは驚異的だが、10戦ノーアーチも歴史的な出来事だ。近年では93年4月17日から29日までの9試合、379打席で本塁打がなかったのが近い記録。2ケタ10試合は実に49年ぶりと、阪神の球団史においても珍しい事だ。チームが好調だけに深刻ではないが、1発でスッキリしたいのはファンだけではない。

 1回1死二塁の先制機で、期待の3、4番が連続三振に倒れた。金本は2番手押本から安打を放ったが、新井は2三振で4打席凡退。待望の「トラ1号」は望むべくもない内容だった。

 新井

 きょうは相手どうこうより自分の問題。ストライクを見逃してボールを振っていては打てるわけがない。

 金本

 村中はストレートが速かった。球に力があるし、意外とくせ球。きょうくらいの投球をされたら、やっかいかな。

 金本は節目の400号にあと3本、新井も200号に6と迫るが、カウントダウンは進まない。開幕5番の今岡は不振からスタメン落ちし、復調の気配が見えない。これまでノーアーチを補ってきた集中打の攻撃も、20歳の村中や新守護神林昌勇(イム・チャンヨン)に抑えられて不発。連勝が止まり、気になる記録だけがひっそりと伸びた。

 勝っていれば貯金「12」となり、4月中の貯金の数としてはチーム史上初という快挙だった。セ・リーグタイ記録となる開幕から7カード連続勝ち越しも20日の3戦目に持ち越し。連勝も5で止まったが、目の覚めるような1発で再加速したい。【町田達彦】