中日落合博満監督(54)が16日、18日から開幕するCS第1ステージ(対阪神・京セラドーム大阪)へ向け“オレ流ノック”で選手の動きをチェックした。昨季はCS前の練習で勝利を確信したという指揮官だけにその眼光は鋭かった。

 「それじゃあ、だめだ。そのプレーで負けるぞ!」。ナゴヤドームに落合監督の明るい声が響いた。ウオーミングアップ後に行われた投内連係、シートノック。普段はコーチがノックを打つが、この日は珍しく落合監督自らがバットを握った。川上、チェンら投手陣、そして荒木、井端ら内野陣の動きをチェックするように丁寧に打った。

 「(選手の)汗の出が悪いからちょっと遊んだだけだよ」。ノックを打った理由については苦笑いを浮かべながら、こう話しただけ。だが、練習後も森野の居残りフリー打撃を最後まで見届けるなど、最終チェックに余念がなかった。

 全勝でCSを突破した昨季は直前の選手の動きを見て「勝てる」と確信したという。果たして今年はどうか?「選手の動き?

 見ていればわかるだろう」。そう言って、にやりと笑った指揮官の表情には自信が漂っていた。【鈴木忠平】