巨人が、本格的な西武対策に着手した。29日の東京ドーム全体練習前、野手、バッテリーに分かれてミーティングを実施。今季リーグトップの107盗塁をマークした西武の機動力に着目し、投内連係、けん制の練習に多くの時間を割いた。守護神マーク・クルーン投手(35)も約30分間の守備特訓を敢行した。30日には西武先発陣を想定してシート打撃を行う。「長所の近くに弱点がある」と原辰徳監督(50)。相手の持ち味を消す備えをし、本番に備える。

 ミーティングが終わると、薄暗いグラウンドにクルーンが飛び出してきた。依田通訳、用松ブルペン捕手を従えて、全体練習前の特訓。自主的に開始した。クイックの体勢から動きだし、一塁から本塁まで打球処理を入念にこなすと、30分が過ぎていた。「時間があったし、確認してみたかったんだ。気持ちも盛り上がってきたよ」。クイック、フィールディングに難がある守護神は、弱点を突かれまいと必死だった。

 全体練習でも同じ光景があった。先発陣がけん制、投内連係を、キャンプのように繰り返した。目を光らせた伊原ヘッドコーチは「特に片岡を、走らせないことですよ。いかにリラックスして、普段通り送り出してやれるか。それが仕事です」。右の長距離砲がずらり並ぶ西武打線。アーチに隠れがちだが、上位下位関係なく走れる機動力も大きな武器だ。地道な反復練習の裏には、西武が仕掛けるであろう攻撃を封じ込める意図がハッキリとあった。

 30日の練習には、シート打撃がメニューに入っている。ファームから木佐貫、栂野、金刃、古川を呼び登板させる。西武の先発は涌井、帆足、石井一、岸が予想され、左右硬軟バラエティーに富む。タイプが近い投手で、実戦に近い形で練習することで、違和感なくゲームに入る。

 原監督は西武と日本シリーズができることを喜びに感じている。「東の球団同士で戦えるのは久しぶり。歯がゆさがあったし、ファンの方も盛り上がるのでは」と、伝統あるGL決戦を歓迎。「クルーン?

 用意周到はいいことだ。涌井を打って初戦を取るに越したことはないが、仮に落としてもどしっと構える。流されることなく、はねのける強さを(選手たちは)持っている」と続けた。6年ぶり日本一奪回へ。でき得る備えをし、思い切り胸を突き合わせる。【宮下敬至】