セ界の首位打者は、舌なめずりしてWBC日本代表を奪い取る。横浜の沖縄・宜野湾キャンプ第1クール3日目の3日、内川聖一内野手(26)が舌を出しながら居残り特打を敢行した。守備でも送球時に舌を出し「小学校の時からなんですよ。『格好悪いから締めなさい』と言われてきたんですけど。(野球評論家の)江川さんもそうだったみたいですね」と意図ではないことを強調した。

 奥歯を食いしばるイメージがある打者像を翻す“ペコちゃん打法”だった。「マウスピースをしてバットを振っても、結局、かんでないんですよ。何でか分からないんですけど体重移動しながら(舌が)出てる」と話す。元巨人のガルベスが投球時に、元NBAのジョーダンもシュート時に舌を出すことで有名。集中方法の1つでもある。

 駒田打撃コーチは「クセだろうね。ボクは唇をかんでいたから、みんなが奥歯をかむわけではない」と説明した。舌を出しても野球には真摯(しんし)。だれとも違う内川が、進化を止めない。【今井貴久】

 [2009年2月4日8時58分

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