狩野、頼んだぞ!
阪神真弓明信監督(55)が開幕戦のスタメンマスクを9年目の狩野恵輔(26)に任せることを決めた。3月31日に提出した開幕の1軍登録から左ふくらはぎの張りを抱えるベテランの矢野輝弘捕手を外した。苦渋の決断ながら、かねてポスト矢野への成長を期待していた狩野に託す決心をした。投手11人、野手17人に決めた開幕メンバーは、1日に公示される。
重圧を和らげるように、真弓監督はスローイング練習中の捕手陣に笑顔で近寄った。打席でバントやスイングをするなど打者役を務め、1球ごとに捕手に声をかけた。そこに、不動の正捕手矢野の姿はない。いたのは、代役の開幕スタメンマスクに決めた狩野だ。
真弓監督
多くの投手と組んでいることもあって、スタートは狩野かなと。矢野の分までとか考えなくていい。持っている力を出してくれれば十分かなと。打撃は他の野手に任せていいから、守備に力を入れてほしい。それしかない。
昨年、右ひじを手術した矢野はオープン戦期間に左ふくらはぎの張りを覚えた。登録メンバー提出日のこの日まで、首脳陣は矢野の回復を信じて待った。それでも長いシーズンを見据えて完治を優先させる方針を決断。1軍には清水、岡崎、狩野の若手3捕手を登録した。
中でも07年にブレークし、実績で頭1つリードする狩野に、開幕戦の先発マスクを託すことを決めた。99年以来、10年続けて開幕戦に先発した矢野の代役。狩野は重みを受け止めるように「下手なのはしょうがない。一生懸命にやるだけ。うまくやろうとか考えずに、がむしゃらに、そして冷静にやっていきたい」と意気込みを話した。
2月キャンプ中から攻守に精彩を欠いていた。二塁へのスローイングで失敗が目立ち、実戦でも次々と盗塁を許した。岡崎や清水というライバルが台頭する一方で、黙々と練習に取り組み巻き返しを図った。真弓監督に「二塁送球もよくなってきている。試合に出るようになって落ち着きを取り戻した」と復調を認められた。
何より「一番は投手との呼吸。投手が安心して投げられる捕手になったということ」と真弓監督は指摘した。下柳や藤川、開幕投手の安藤など多くの主力投手が狩野とバッテリーを組むことを望んだという。まだ26歳、プロ9年目で1軍通算71試合出場の狩野が安藤の1球目を受けて、真弓阪神のシーズンが始まる。【町田達彦】
[2009年4月1日10時22分
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