<阪神5-1ヤクルト>◇10日◇甲子園

 連敗ストップへの執念は、真弓明信監督(56)自ら体を張って示した。1回無死一塁の攻撃。遊ゴロで一塁を駆け抜けた2番平野の足が、送球より一瞬速く映った。だが、アウトの判定に指揮官は激高。ベンチを飛び出し、山本貴塁審に食ってかかった。

 どこを見てるんだ!

 監督就任後、初めてといっていいほど危険な口調。即刻退場を宣告されてもおかしくない激しさだった。

 「セーフと思ったけどね。(激しかった?)セーフじゃないのかと言っただけです」。試合後こそ冷静に話したがアウト、セーフで大違いの場面。90秒間に及ぶ指揮官の今季初抗議が、ナインの闘志に火を付けたことは間違いない。鳥谷、金本の連打に新井の四球をはさみ、城島がドカンと満塁弾。ジェントルマンの仮面を脱いだ背番号72が、一挙5点の演出者となった。

 だが満足はしていなかった。「追加点が取れないとチームの勢いがついてこない」。2回以降の7イニングで、由規と加藤の前にヒットは代打関本の1本だけ。5回は平野がバント失敗(投飛)で送れず、続く鳥谷が併殺打とマズい攻めもあった。「追加点が取れると攻撃も守りもリズムが出てくる。チームも乗ってくる。まだまだだね」。現状のままでは一気の連勝や浮上は望めない。ナインに“スミ5”の猛省を促し、かぶとの緒を締めた。【松井清員】

 [2010年4月11日12時4分

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