<阪神5-1中日>◇1日◇甲子園
完封ペースが暗転した。中日吉見一起投手(25)が阪神打線を7回まで3安打無失点に抑えながら、8回に4連打を浴び、まさかの4失点。逆転負けで今季4敗目を喫した。チームは2位阪神に1勝2敗と負け越し、貯金ゼロに逆戻り。首位巨人も敗れたためゲーム差は8のままだが、痛い敗戦となった。
誰がこんな結末を予想できたか…。完封目前の吉見が8回、阪神打線につかまり4失点。プロ7度目、今季初の完封目前で、猛虎打線に飲み込まれた。普段はどんなに打たれてもコメントを残すエースだが、この日は険しい表情で「なにも…」と口にするのが精いっぱい。報道陣の問いかけを手で制すると、無言のままバスに向かった。
ベンチの期待に応えられなかった。8回、1死から先頭鳥谷に遊安を許すと、平野にも左前打を浴び、一、二塁。続くマートンに左前適時打を打たれ、同点とされた。新井にもフルカウントから2点中前適時打を許し、ベンチからタオルが投げ入れられた。
打たれたのはいずれもシュート。フルカウントだった新井には、この日何度も三振を奪っていたフォークで勝負する選択肢もあったが、ストライクゾーンに投げたボールを痛打され、がっくりと肩を落とした。
前回、6月25日の広島戦(ナゴヤドーム)では前田健とのエース対決を制し、8回1失点で勝ち星をつかんだ。だが試合後、落合監督から「オレだったら投げきろうと思うけどなあ…」と完投を注文されていた。
昨年は25試合に先発し、5度完投(うち完封4度)した。この日も8、9回を浅尾、岩瀬のリレーでつなぐ選択肢もあったが、ベンチが選んだのは7回まで89球と完封ペースだった吉見の続投。だが、この日も8回に捕まり、今季はここまで13試合でいまだ完投ゼロのままだ。
日ごろから「完投にはそこまでこだわっていない。1イニングでも長く投げて試合を作るのが先発の仕事」と話す吉見だが、降板後はベンチで落合監督に呼ばれた。アドバイスに素直に耳を傾けた。次回は9日からの巨人戦での登板が濃厚。この日の悔しさは、得意の本拠地で、最大のライバル相手に晴らすしかない。【福岡吉央】
[2010年7月2日11時16分
紙面から]ソーシャルブックマーク



