<ヤクルト4-2中日>◇3日◇秋田
落合竜が指揮官の故郷秋田で敗れ、再び借金生活に転落した。2-2同点の8回、セットアッパー浅尾拓也投手(25)がマウンドに上がったが、2死一、二塁から新外国人ホワイトセルに左中間突破の2点二塁打を浴びて万事休す。ここまで防御率1。26と安定感抜群のリーグ・ホールド王が沈んだ。
「せっかく2つ(2死)まできたのに、あと1人抑えなければいけなかった…」。初球、やや高めに浮いた直球を痛打された浅尾は厳しい表情で振り返った。開幕からチームを支えてきた右腕が今季初めて1試合2失点を喫し、2カ月ぶりの3敗目。本人にとっても、チームにとっても、まさかの敗戦だった。
ただ、浅尾だけを責めることはできない。8回1死から田中の右前打は一塁ブランコの守備範囲に飛んだ当たりだったが、差し出したグラブの下を抜けた。人工芝のナゴヤドームを本拠地とするチームにとって、慣れない地方球場の土のグラウンド。目に見えないミスが傷口を広げた。
「浅尾でいって、負けたらしょうがねえよ」。07年から故郷秋田で3連敗となった落合監督はさばさばとした表情でこう言った。高橋、浅尾、岩瀬につなぐのが今季の必勝パターン。同点の場面で浅尾を投入しての敗戦に、未練はまったく感じさせなかった。「もう1回、考え直してやり返します」。昨季1勝5敗、防御率8・14と苦手だったヤクルト戦での敗戦に、浅尾は唇をかみしめた。「借金」の響きが心地悪い夜、指揮官の割り切りと、浅尾の負けん気がせめてもの救いだった。【鈴木忠平】
[2010年7月4日11時35分
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