39勝カルテットで最終戦白星死守だ!

 中日チェン・ウェイン投手(25)吉見一起投手(26)山井大介投手(32)中田賢一投手(28)の先発4人が27日、そろって休日を返上。ナゴヤドームで練習を行い、10月2日のヤクルト戦登板を志願した。現在2位阪神に優勝マジック8が点灯しているが、依然中日有利の状況は変わらない。最終戦でも豊富な先発陣がこぞってスタンバイし総力戦で優勝を決めにいく。

 いてもたってもいられなかった。移動日としてチームに休日が与えられたこの日。10月2日の最終戦に登板が可能な4人の先発陣が、薄暗いナゴヤドームに集結した。今季13勝のチェン、12勝の吉見、7勝の山井、そして7勝の中田賢。4人は5日後のヤクルト戦に向けて肩をならした。

 この中で先発できるのはただ1人。だが、先発を任されなくても、中継ぎとしてブルペン待機し、チームに優勝を運びたいという思いは誰もが同じだった。

 2日の先発が最有力のチェンは「勝って優勝を決めたい。昨日はそんなに投げていないし、中5日でも気にしない。頭(先発)からでも中(継ぎ)でも最初から全力で飛ばしていく」と話し、マウンドでけん制の練習を行うなど、気合十分。吉見も「僕もこのままじゃまずいんで。どうなるかは分からないけど、もちろんそのつもりでいないといけない」と、リリーフ待機も覚悟で試合に備える。

 昨年、終盤にリリーフを務めた山井も「先発がリリーフに回るのは難しいが、僕はまだ経験があるからいい方。まだ何も言われてないが、そのつもりでやります」と、フォア・ザ・チームに徹する構え。中田賢も「皆が投げたいと思っていると思うし、僕もそうです。(中継ぎで)いくんだったらブルペンでかなり投げ込んでいきたいですね」と、残り1試合にすべてをささげるつもりだ。

 中日は残り3試合となった時点から、登板機会のない先発陣をリリーフ待機させ、スクランブル態勢を敷いてきた。25日の横浜戦で、先発山本昌の後にネルソンを投入し、貪欲(どんよく)に目の前の1勝をつかみにいった。26日のヤクルト戦でも1点ビハインドの場面で中田賢に代えてチェンをマウンドに送り込んだ。

 そして残り1試合。当然、最終戦でもそのスタンスは変わらない。まさに先発総動員。さらにこの4人に加え、ヤクルト戦にはネルソンも登板が可能。他球団もうらやむ超豪華リレーで本拠地ラストゲームを飾り、4年ぶりのリーグ優勝に華を添える。【福岡吉央】

 [2010年9月28日11時57分

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