楽天草野大輔内野手(34)が3日、「怒られ役」に指名された。星野監督を支える参謀の思惑がある。「選手の性格はいろいろ。キャンプで分かった」と田淵ヘッド兼打撃コーチ。この1カ月、選手と腹を割り話した結論は「草野は怒っても大丈夫」。若手ではなく、あえて実績ある元気者を標的にすることで、チーム全体に緊張感を持たせる狙いだ。

 自身も怒られて西武の礎となった。広岡監督に「守れないのに一番の高給取り」と言われた。「何クソってね。東尾と『優勝して、胴上げで監督を落とすぞ』と」。82年、初優勝。監督は落とさなかったが、反骨心が原動力となった。

 草野は「この年で怒られてもねえ」と苦笑いしたが、田淵ヘッドは「オレのサンドバッグにするか!?

 踏んでも“草の”ように生えてくる」と笑って締めた。闘将だけじゃない厳しさ注入で、楽天を強くする。