<楽天0-4オリックス>◇6日◇Kスタ宮城

 オリックスが10年ぶりの8連勝で8月17日以来の3位へ再浮上した。CS圏内を争う直接対決で楽天キラー金子千尋投手(27)が3安打で今季初完封の大仕事。「ずっと点を取られていたので、1回ぐらいは、ですね」。楽天に08年から10連勝と今回も軽くひねってみせた。

 1回の松井稼に内野安打された以外はすべて先頭打者を抑えた。さらに2回の嶋から打者20人連続凡退に打ち取り、6者連続を含む10奪三振と圧倒した。「めちゃめちゃいいというわけじゃなかったんですが」。9回でも147キロを計測した威力ある直球に加え、外角だけで球を出し入れできる制球力で無四球試合を演出。圧倒的な内容に、岡田監督も「復帰してから一番ええんちゃうか。真っすぐも、コントロールにしても。低め、低めも、コースに決まってな。申し分ない」とうなった。

 右肘手術から6月に復帰し、これが8勝目。今季最高の結果以上に収穫がある。「右打者、左打者にもカットが良かった。前回、前々回から多く投げてる。左の外にも有効に使えた」。切るという意味のカットボールながら金子千は指先で滑らす、いわばスリップ感を大切にする独特なもの。140キロ台のスピードの中で極限の感覚がはまり、バットの芯を外して13個の内野ゴロを打たせた。

 ここ11試合で10勝1敗。2カ月ぶりに勝率5割に戻した。「こっからや。連敗もあるけど、もうこっからはできん。1試合1試合、引き締めて、今日は今日でまた明日や」。言葉に力が宿ってきた岡田監督が進撃のファンファーレを鳴らした。【押谷謙爾】