右足股関節唇の修復手術からの復帰を目指す巨人久保裕也投手(31)が6日、復活に向け1歩前進した。宮崎キャンプでは2軍で別メニュー調整しているが、この日は昨年11月の手術後初めてスパイクを履いてブルペンに入り、シャドーピッチングを行った。

 マウンドの感触を確かめるように、約5分間、タオルを振り続けた。テーマは「スパイクを履いて傾斜を確認する」。これまでは平地での運動のみだった。投球こそしなかったが、自分の“職場”に戻ってきた。「順調ですね」と、自然と笑みがこぼれた。

 焦るつもりはない。それでも、明確な強い意思がある。「開幕に間に合わせるつもりですし、間に合うと思っています」。新外国人スコット・マシソン投手(27=フィリーズ)も新守護神候補に挙げられているが、原監督は「現状、久保は1歩リードしています。ドクターの見解は全治4カ月。期間的には間に合う」と、久保が守護神筆頭との見解を示している。「名前を挙げてもらうのは幸せなこと」と感謝しつつ「チームにプラスになるなら、クローザーにこだわりはありません」。開幕に万全でいることが、最初に自分のすべきことだと分かっている。

 9日からの第2クールでは、ブルペンでのキャッチボールという次の段階に入ることも視野に入れる。「そこをクリアして、ようやくブルペンで投球できる」。復活へのカウントダウンは、着実に刻まれている。【浜本卓也】