<イースタン・リーグ:日本ハム1-8ロッテ>◇18日◇鎌ケ谷

 ロッテのドラフト1位、藤岡貴裕投手(22=東洋大)が成瀬、唐川との“新・3本柱”の一角に加わる。18日、イースタン・リーグ開幕戦の日本ハム戦で先発。5回3安打でソロ本塁打による1失点も、最速144キロで9奪三振と格の差を見せつけた。

 自己採点は「65点」の言葉通り、スライダーの制球が乱れた。だが悪いなりに抑えられる。勝負球を直球に変更。右、左打者の外角低めを丹念に突く。前回の楽天戦は15個のアウト中、直球が決め球は9個だったが、今回は11個。9奪三振中、8つが直球だった。「昔から悪いなりにどうやってゲームメークするか意識してきた。本塁打もソロなら1点だけ。そこから崩れなければいい」。風格を漂わせる解答だった。

 開幕ローテは確実にしていたが、対外試合4試合で15回2失点の安定感でローテ3番手に浮上した。報告を聞いた西村監督は「十分でしょう」と納得。残りオープン戦の登板について22日の西武戦でエース成瀬、24日の日本ハム戦で唐川、そして最終戦となる25日の日本ハム戦で本拠地初マウンドの藤岡と公表した。開幕ローテについては「その次は分からない」と胸の内を隠した。だが実力、登板順を見ても開幕カードの楽天3連戦は、新・3本柱に任せることが確実だ。

 歴史的に見ても、ロッテが優勝争いを展開する時は3本柱が形成できている。成瀬、唐川、藤岡は平均年齢23・3歳。黄金時代へ導くことも夢ではない。「ローテをしっかり守りたい。自信もあります」。童顔からの強気な言葉に、柱としての自覚があふれていた。【広重竜太郎】