<ソフトバンク8-7西武>◇2日◇ヤフオクドーム

 サヨナラだ!

 内川だ!

 ソフトバンクが今季チーム最長試合を制し、延長12回サヨナラ勝ちした。1死から松田が安打で出塁。内川聖一外野手(30)が左越えに歓喜の一打を放った。右肋骨の骨折を抱えながら出場し続けるヒットマンが、横浜時代の09年以来、4年ぶり3度目のサヨナラ打。5時間16分の死闘にケリをつけ、3連勝だ。

 サヨナラのヒーローは、本気で手荒い祝福を恐れていた。内川は「骨折れているからと逃げ回っていました」と後ずさりしたが、ラヘアにつかまり歓喜の渦に飲み込まれていった。肋骨(ろっこつ)が折れたまま、まだ守ることはできず指名打者での出場が続く。

 今季チーム最長となる5時間16分の死闘にケリをつけた。同点の1死一塁、相手は初対戦の西武4年目の松下。変則右サイドスローに「見極めてつかまえるまでに球数がかかってしまった」。だがフルカウントになったことで、一塁走者の松田がスタート。左翼手の横を破る打球で楽々生還できた。「これだけ長い時間野球をやったので、勝たないと損だろうと思って打った」とヒーローは声を弾ませた。

 秋山監督は「うちは勝たないといけない。こんな長い試合引き分けじゃいかん。勝って終わるのと引き分けで終わるのは全然違う」とベンチ全員の思いを口にした。

 痛みを抱える内川は秋山監督から「試合に出られないなら直接言ってこい」と言われた。「逆に言えば出れるなら出ろということ。こういう言葉を直接かけられてすごくうれしい」と意気に感じている。「一番悪いときよりはバットも振れてきている」と状態も回復しつつある。

 チームとして苦手の野上から7点を奪った。それでも、西武栗山に満塁弾を浴びるなど、二転三転…。「反省すべきところはあるが、ミスした人たちがこの勝ちで救われればいい」と勝ったことがなによりの薬と話す。

 今年初のお立ち台では大分弁で「最後まで残っちくりてありがとう。いいもん見せれてよかった」、そして「1、2、3ダー」のパフォーマンスで締めた。「正直、明日から勢いがつけばと思って」。チームは今季4度目のサヨナラ勝ちで貯金3。粘りの1勝がさらに勢いをつけそうだ。【石橋隆雄】

 ▼ソフトバンクは、7月14日オリックス戦以来、今季4度目のサヨナラ勝ち。内川のサヨナラ打は横浜時代の09年8月8日中日戦で小林正から記録(遊撃内野安打)して以来で、11年のソフトバンク移籍後初。