打たれたら、打ち返すー。DeNA中畑清監督(59)が5日、故郷の福島で巨人に打ち勝つことを誓った。「今やらなきゃいけないのは点取りゲーム。ある程度、点を取られることは覚悟して、それを上回るには、打ち勝つしかない」と力を込めた。

 現在5連敗中で、前カード中日戦は3戦合計で24失点。「先発の頑張りがないと勝ち試合は作れない」と嘆くが、光明はある。3連敗した中日戦での得点は計19点。前日4日は中盤までに12点を許しながら、最後は2点差まで追い上げた。「10点取るか?

 昨日は涙が出そうになった。最後まで点をとり続ける姿にね。勝てなかったのは申し訳ないけど、絶対あきらめてない。負けててもチャンスの作れる打線なんだ」。

 今季ここまで巨人戦は2勝9敗で80失点。古巣に打ち負かされ続けているが、もう1つ、やり返さなければいけない理由がある。試合の行われる福島・郡山市の開成山野球場は、同県出身の中畑監督にとって、原点と言える場所。その地に監督として初めて戻ってきた。「俺の野球人生を網羅する球場。ここで巨人相手に采配を振るえる。人生の中で最高の喜び。集大成って言ってもいいんじゃないかな」とまで言った。「連敗を止められれば、ウチは変われる」。強力打線が相手でもなんのその。取られたら取り返して、勝利の喜びをファンと地元に届けたい。【佐竹実】