阪神西岡剛内野手(29)が22日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、現状維持の推定年俸2億円で更改した。米大リーグから移籍1年目の今季は1番打者としてチームをけん引。セ・リーグのベストナインに輝いたが、ゴールデングラブ賞を逃し「大満足ではない」と振り返った。同僚の鳥谷はダブル受賞。西岡も二塁にこだわりを見せ、来季は二遊間コンビでの独占ダブル受賞を狙う。
日本球界復帰1年目を終えた西岡に安堵(あんど)感はまるでなかった。リーグ7位の打率2割9分など好成績を収めた。前日21日にはベストナインをつかんだ。それでも、笑顔を見せることはなかった。V逸の2位、CS敗退…。「僕が来て2位だったら、いままでと変わらない」。頂点に立つための道は険しく、厳しい表情を崩さない。
「ベストナインをもらったことは非常に感謝していますし、素直にうれしいけど、試合数を含めて自分自身、1歩下がって西岡剛という選手を見れば、大満足してもらった賞ではない。もっといい成績を残してもらいたかった。ゴールデングラブ賞をとれなかった」
言葉の端々に二塁守備へのこだわりがあふれ出た。過去3度、ゴールデングラブ賞に輝いた名手だが、今年は広島菊池に譲った。西岡は言う。「僕も敵ながら非常にすごい守備力だと感心していた。来年、彼とゴールデングラブを競い合いたい」。走攻守のオールラウンダーだからこそ、カープの若武者に勝負を挑む。
「来年はゴールデングラブとベストナインの両方をね。鳥谷さんは(今季)とっている。同じ二遊間を守って、2人でとれるように僕もやっていきたい」
リードオフマンとして打線の得点源になるだけではない。センターラインの要として鳥谷との「最強の二遊間」を完成させれば、チームの勝機もグッと増す。阪神で過去にベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞したのは11年の平野&鳥谷だけ。困難な記録にチャレンジするつもりだ。
「アメリカで成績を残せなかった人間が日本に帰ってきても成績を残せなかったら終わっていく。今年はその恐怖心と戦った1年。2位で終え、CSも、すぐこぼしてしまった。9、10月は後味の悪い終わり方」
オフに入ってからは温暖な海外で過ごしたという。来季に向けて少しずつ体を動かし始めている。「もうちょっと年間通して走れるように。途中、ケガもあったし、復帰して離脱したくないことを考えて消極的になった。来年は盗塁数を増やしたい」。西岡は初めて巨人と同一リーグで戦い、圧倒的な強さを感じた。難敵だからこそ、打倒に燃える。来季は2年契約の2年目。優勝を目指す和田阪神の先陣を切るのは西岡だ。【酒井俊作】
◆西岡、菊池の二塁守備
菊池は二塁手として12球団ワーストの18失策、守備率9割8分でいずれも西岡を下回りながら、ゴールデングラブ賞を獲得した。菊池のシーズン528補殺は、同一守備位置でのプロ野球最多記録。菊池の併殺関与数115は二塁手として12球団最多。守備範囲の広さで安打を防ぎ続け、チームに貢献した。西岡が上回るには、守備範囲を広げ、守備への関与を増やすこと、失点阻止につながる美技なども求められる。



