日本ハム斎藤佑樹投手(25)が2日、完全復活へ、力強く踏み出した。キャンプ初のブルペン入り。67球を投げ、終了後には志願して計40球を追加する100球超の熱投を見せた。右肩関節唇損傷によるリハビリで絶望のふちにいた昨年キャンプから1年後。周囲も感極まるほど、復調気配を見せ「景色が変わった」と感慨に浸った。

 5カ所ある名護のブルペンのど真ん中に立った。後方には大社オーナー代行ら背広組の球団幹部。山田GM、栗山監督ら首脳陣が集結した。26球目を投げ終えると、虹色に輝いた1羽のチョウが舞い込み、頭上で優雅に舞った。「昨年のこの時期は投げられなかった。それを考えれば喜びは感じています」と話した。

 シュートもテストした。スライダー、フォークも織り交ぜる力投。女性の球団広報まで、その姿に感極まった。「昨年は勝負する立場にもいなかった。(今年は)戦闘態勢にある」と斎藤。大谷と先発で投げ合う8日紅白戦が今季初実戦。再スタートの真価が問われる場は近い。