<イースタン・リーグ:日本ハム5-9ロッテ>◇19日◇鎌ケ谷

 右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷で戦線離脱中の日本ハム小谷野栄一内野手(33)が、最短で交流戦明けから1軍復帰する可能性が出てきた。イースタン・リーグ、ロッテ戦に3試合連続で「3番DH」でスタメン出場。1打数無安打1四球で途中交代も「ステップアップできた」と、実戦復帰後の第1段階をクリアした。体調に問題がなければ、明日21日からの同ヤクルト戦(鎌ケ谷)で守備に就く予定。リーグ戦再開の27日楽天戦(札幌ドーム)から戦列復帰する青写真ができた。

 けが人続出のチームにとっても朗報だ。5月1日西武戦で小谷野が負傷離脱して以降、三塁手は複数の選手でカバー。急造三塁手として奮闘した捕手の近藤は、15日ヤクルト戦の走塁中に左太もも裏の筋挫傷を発症。17日に出場選手登録を抹消された。飯山は主に終盤の守備固め、前夜までの阪神2連戦は中島と金子誠がスタメンだった。交流戦の残り4試合も日替わりでしのぐ可能性が高い。主力の陽岱鋼も左膝裂傷で欠く中で、経験豊富な名手の復帰が苦境を打開する一手となりそうだ。

 この日、遠征先の神戸から広島入りした栗山監督も期待する。チームは現在、貯金2でリーグ3位。相次ぐ主力の故障離脱にも上位に踏みとどまっており「今、けが人が多いけど(復帰したら)一気に行けると思う」と、追撃へ手応えを感じている。小谷野の調整が順調に進めば、リーグ戦再開と同時に反攻態勢が整うはずだ。