DeNAは29日、ヤンキース、巨人などで活躍した松井秀喜氏(40)が沖縄(1軍=宜野湾、2軍=嘉手納)春季キャンプを視察すると発表した。中畑清監督(61)の熱烈オファーが実現した形で、2月3、4日で巨人の宮崎キャンプ訪問後に同5日から7日までの3日間、DeNAのキャンプ地に滞在する。

 キヨシとゴジラの夢タッグが実現する。この日までに松井氏がDeNAの沖縄キャンプを視察することが決定。巨人OBでもある中畑監督からのオファーに松井氏が快諾した。吉報を受けた同監督は「気楽な気持ちで見に来てくれて、選手たちにアドバイスしてくれたらうれしいし、選手たちにも『松井秀喜』という一野球人の雰囲気を身近なところで感じとってもらい、今年大きく飛躍してくれたらうれしいね」と最上級の言葉で歓迎した。

 松井氏は巨人の宮崎キャンプ訪問後の5日に沖縄入りし、1軍キャンプ地の宜野湾に向かう予定。1軍が休養日の翌6日は2軍キャンプ地の嘉手納に足を運び、7日は再び宜野湾に戻ることになりそうだ。DeNAは12年に江川卓氏が臨時コーチで投手陣を指導。13年は元ロッテ監督の山本功児氏が3日間の日程で臨時コーチを務めるなど、中畑監督のもとには毎年のように巨人OBが訪れている。今回の松井氏も臨時コーチという肩書はないものの直接、指導をする可能性は十分にある。

 中畑監督にとって松井氏は巨人打撃コーチ時代(93~94年)の教え子。12年にDeNA初代監督に就任すると、激励会に同氏も駆けつけた間柄だ。集大成の年と位置づける中畑DeNAにとって、これ以上ない恩返しにもなる。4番で起用を明言する新キャプテン筒香を筆頭に梶谷、石川、2年目の関根と打線のキーマンには左打者がずらり並ぶ。松井氏からの金言を得て、さらなるチーム強化につなげる。【為田聡史】