先発ローテ争いに割って入る!

 阪神金田和之投手(24)が4日、フリー打撃で西田を封じ込めた。打撃投手として36球を投げ、安打性の当たりは4本。10球目までフェアゾーンに打球が飛ばない力強い内容。投げ終わると、打撃ケージの外で投球を見守っていた江夏豊臨時コーチ(66=野球解説者)から左肩をたたかれ、笑顔を見せた。

 金田

 打者にとっては練習ですけど、自分の練習だと思ってやった。打たれたら悔しいですし、打たれないように相手のコースに投げ分けた。

 外角低めや内角へ直球を投げ込んだ。打撃投手とはいえ、練習台になるつもりはなかった。先発の5、6番手を争う金田にとって、首脳陣の視線を集める貴重な舞台だ。強気のピッチングを披露した金田を、江夏氏は「投手の本能的に打たれたくないもの。今日見て、そういう気持ちで投げていたのは金田が典型的。他の投手は優しく野手の練習台になっているだけだった」と絶賛した。

 江夏氏は大院大高出身。大院大が母校の金田は「大学と高校のつながりもあって、気にしてもらえるのはうれしいことですね」と“先輩”のエールを喜んだ。

 昨年は中継ぎを中心に40試合に登板。呉昇桓とグアム自主トレをともにするなど成長は著しい。6日からの第2クールではシート打撃に登板予定。3年目右腕が先発の座を全力で奪いにいく。【宮崎えり子】