この日は岡崎への直球が顔面付近に抜け、ストレートの四球もあった。4回裏は強い雨に打たれた。それでも指先の感触を大事にして、WBC用のロジンは使わなかった。滑るボール対策は「いろいろある。囲み(取材)では言えませんが」とニヤリ。「小さいころから憧れていた特別な大会」というWBCへ。「これから球速、球質は上がってくる」。妥協なき準備プランに狂いはない。【佐井陽介】

 ◆侍ジャパンの投手事情 先発投手は巨人菅野、楽天則本、ロッテ石川、ソフトバンク武田の4枚。球数制限があるため重要な役割を担う第2先発は、阪神藤浪、ソフトバンク千賀に加え、ショート、ロングイニングにともに対応できる西武牧田が有力だ。

<過去の主な第2先発>

 ▼杉内俊哉 過去3大会すべて救援で登板。第2先発からワンポイントまで幅広い起用に応えた。特に09年は登板した5試合すべて無失点に抑え、世界一連覇に貢献。

 ▼清水直行 06年に第2先発として2試合に登板し初Vに貢献。1次R初戦の中国戦では3回無失点でセーブを記録。

 ▼渡辺俊介 06年は2次Rまで先発を務めるも、決勝では第2先発として3回2失点。09年も2試合無失点と連覇を支えた。

 ▼涌井秀章 09年は3試合1失点と好投。13年は短いイニングでの起用が多かったが、4試合無失点。

 ▼摂津正 13年は1次R初戦のブラジル戦で3回1失点にまとめて勝利投手。登板3試合で6回2失点だった。

 ▼内海哲也 13年に2試合に登板。2次Rのオランダ戦では12点リードの場面で登板も、2死しか奪えず4失点を喫した。